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胃カメラ検査 体験記


恐怖の胃カメラ検査。「とても苦しい」「二度とやりたくない」など、あまり良い印象のない胃カメラ検査。体験してきたので、実際のところどうなのかをレビューしたいと思います。

 

胃カメラ検査

定期的に検査することで、病気の早期発見に繋がります。胃がんの原因となる「ピロリ菌」がいるかどうかも目視で確認できます。もしいたら、除菌すれば胃がんは防げます。胃ガンになれば、当然命を落とすこともありますし、早期発見であれ胃の多くを切除する必要など、その代償はとてつもなく大きいです。定期検査で防げるなら、やらない手はないとの思いで検査を受けてきました。

 

検査準備

検査の8時間前から食事禁止です。水やお茶の水分はOKで、糖分が入った飲み物はNGです。その他は特に制限はありませんでした。事前にWeb問診で個人情報など記入していきます。

 

いざ胃カメラ検査へ!

病院に着くとまずは、身長、体重、血圧を測定します。その後、先生の問診を受け、検査を待ちます。検査時の服装は特に制限なく、着替えることもありません。

名前が呼ばれ、検査室へ。ベッドに仰向けになり、点滴準備です。看護師さんは不安を和らげるよう優しく語りかけてくれます。点滴には、鎮静剤が入っています。鎮静剤を点滴することで、苦しさがなく、眠ってる間に検査は終わるとのこと。本当か!?

横向きに姿勢を変え、マウスピースをします。スプレータイプの麻酔を喉に吹きかけ、いよいよ検査開始です。「鎮静剤入れていきますからね〜・・・」という看護師さんの声を聞きつつ、本当に大丈夫なのか?鎮静剤の効きが悪かったら?などと思うのも束の間、身体が重くなり、意識が遠のきました。。時間にしておよそ1分以内と思われる。あっさり。

 

目覚め

なんか夢を見てた気がする。看護師さんに体をぽんぽんと叩かれて身が覚めました。検査終了したとのこと。時間にして約5分。本当に何も感じず、寝ている間に検査終了していました!

頭がぼーっとするので、ベッドに横になったまま検査室横のスペースで移動され、10分位休むと普通に立ち上がれました。喉の奥が、麻酔で若干感覚が鈍いです。

 

検査結果

検査時に撮った画像をPCに映し出しながら先生が説明してくれます。口の入り口から十二指腸近くまで全部で20枚くらい見せてもらったでしょうか。口の中の銀歯が、紛れもなく自分であることを証明してます。

結果は、異常なしでした。ピロリ菌もいなかったです。よかった。ピロリ菌がいた場合の画像なんかも比較で見せてくれて、とてもわかりやすい説明でした。

 

検査後

30分後には食事可能との事。また、車の運転も問題なしです。検査費用は、6230円でした。次回は2年後に検査することで十分ととのこと。これで2年間安心できるかと思うと、費用・時間含めて良い投資だと思います。

健全なる精神は健全なる肉体に宿る。今日も健康に過ごせることに感謝し、できる限りのことをして、自分にとって大事なことに時間を使っていきたいと思う1日でした。

 

 

旨し!RAMAIのヤサイ スープカレー

北海道の食べ物といえば、海鮮やジンギスカンが有名ですが、スープカレーもオススメです。今日ご紹介するのは、「RAMAI」のスープカレーです。

 

RAMAI

2003年に札幌でオープン。当時、スープカレー自体あまり馴染みのある物ではありませんでした。札幌にぽつりぽつりとスープカレー屋さんが増え始めた頃だったと思います。

店内は少し暗めの照明で広々としたスペースです。できるだけお客さを入れてというよりは、スープカレーをゆっくり楽しんでほしいというコンセプトに感じます。

北海道内11店舗、横浜と、大阪にも1店舗ずつあるようです。今回は札幌ドーム近くにある本店に伺いました。いつも混雑してるので、開店11:30の前に行くのがオススメです。

 

メニュー

スープカレーの特徴として、豊富な種類があげられます。RAMAIもチキンやポーク、ビーフやヤサイなど豊富な種類と、各種トッピングもあります。

ライスは、数種類のスパイスをベースにココナッツ風味に仕上がっていて、スープカレーとの相性が抜群です。量を選べて、L(450g)まで無料ですが、一般的な人だとM(300g)で十分だと思います。大食い自慢は、ぜひ「キンタマーニ」に挑戦してみてください。ばえます。

あと、スープ大盛り無料がなんと言っても嬉しいです。ここは是非大盛りでいきたいところです。

ちなみに、スープカレーの辛口は本当に辛いので、初めてであればあまり攻めすぎない方がいいと思います。以前、カップルが隣に座り、男の人が「オレ、辛いの超好きなんだ」と言って、かなりのレベルの辛さを注文していたのをみましたが、辛そうでした。

一口食べてゴホゴホむせて、涙目になってました。ここで、辛いと素直にいえばよかったのに、引くに引けなかったのか、一口食べるごとに美味しいと言いながら汗だくでむせてたのが、とても痛々しかったです。

 

 

 

ヤサイ スープカレー スープ大盛り 辛さ5 ライスM アゲアゲブロッコリー トッピング

今回頼んだのは、というかいつも頼むのは一緒なんですが、ヤサイ スープカレーです。スープの量大盛りは、普通のラーメンどんぶりより少し小さめの器に、具材ぎっしりです。

 

さて実食。まずはスープだけをいただきます。コクがあって、さまざまなスパイスが複雑に絡み合っています。旨し。。スプーンが往復します。

スパイスは、オーダーが入って、調理のたびに挽いているようです。だから香りも立つのでしょう。

ヤサイのいいところは、スープのスパイスがしっかり味わえるところです。チキンなど肉系は、若干スープがマイルドになる気がするので、自分としてはヤサイが気に入っています。

具材の野菜は、大きくカットされていてコストの心配をするくらい贅沢に使用されています。素揚げされていて香ばしく、スープとよく絡みます。特にオススメはブロッコリー。もう口に含んだ瞬間の幸せ感はハンパないです。

その他にも、ピーマン、オクラ、れんこん、ジャガイモ、かぼちゃ、アスパラ、ニンジン、ナス、玉ねぎ、水菜とこれでもかのボリューム。アクセントにうずらの卵が嬉しい。

 

クセになる美味しさ

無性にスープカレーを食べたくなる時があります。自宅で作るには手間がかかるので、やはりお店にいって味わうのが良いかと思います。自分にとっては、いや、もはや北海道民にとってなくてはならないグルメです!

 

ちなみに

値上げのお知らせがありました。10%強の値上げです。昨今の値上げ状況では仕方のないところでしょう。

 

もちろん他にもおすすめのスープカレー屋さんはたくさんありますが、お店選びの参考になれば幸いです。

 

1週間の経済ニュースまとめ(2022年9月19日〜23日)

経済素人サラーリマンが日経新聞を購読してから3年半。経済ニュースを中心に注目した出来事を振り返ります。

 

2022年9月19日(月)

米国債10年物金利 一時3.5%。2011年以来の高水準。

株式市場はバリュー株を中心に緩やかな上昇。先週の下落に対する反発か。下落相場の中でのアヤでしょう。FOMCを前に様子見ムード。

 

2022年9月20日(火)

米国債10年物金利 ついに3.5%突破し、3.56%。金利上昇に伴い、株式市場全体が下落。ドル円は143.6円。

 

2022年9月21日(水)

▼FMOC 9月会合

  1. 9月利上げ 0.75%(通常の3倍
  2. 金利高水準続く
  3. インフレ率 2%コミット

特に金利高水準が、従来見通しより早く長く続く見通し(2022年末に4.4%2023年中に4.6%になる見込み)が示されたことが、サプライズだった。

 

2022年9月22日(木)

▼サプライズ!円買い介入

1998年以来、24年ぶりの為替介入。急激な円安は日本経済とってマイナスとの判断。ドル円は146円間近なところから142円へ急落。1日で4円も動くことに。一方、円安の原因は日米の金利差であることから、為替介入の効果がどこまで持つか不透明。

 

2022年9月23日(金)

米株価続落。S&P500は9月高値から10%安。

英国政府、大型減税を発表。物価高騰に苦しむ家計や企業への支援が目的。一方で、国債大量発行による財政悪化などが懸念され、国債およびポンドが大幅下落。

 

まとめ

金利上昇により、株式下落続く。むしろ、下落本番はこれからかもしれない。

 

カルディ ワイン好きにはありがたい!

カルディで赤ワインを買ってきました。価格帯はどれも1000円〜1500円程度。カルディのワインんは、日常的に飲むにはありがたい価格設定でありながら、美味しいワインに当たる確率が非常に高い気がします。バイヤーさんのセンスが感じられます。

 

左から、エヴォディア、キャンティ、シガッラ・グランパッソ、ドーヴェルニュ・ランヴィエ リュベロン、アンリ・エーラール ピノ・ノワール

 

エヴォディア

スペイン産、ガルナッチャ100%です。果実味が濃くしっかりとした味わいなので、肉料理やしっかり濃いのが飲みたい時に開けたいと思います。

価格:1082円(税込)

 

キャンティ セネージ・アレティー

キャンティといえば、イタリア トスカーナ州です。品種はサンジョベーゼです。キャンティは珠玉混合で当たり外れが多いイメージがありますが、これはどうでしょう。開けるのが楽しみです。

価格:1408円(税込)

 

シガッラ・グランパッソ

ポルトガル産です。ポルトガルのワインはあまり飲んだ記憶がないです。地理的にスペインワインのような果実味を想像しています。品種はトゥーリオ・ナシオナルとカベルネ・ソーヴィニョンです。

価格:1408円(税込)

 

ドーヴェルニュ・ランヴィエ リュベロン

フランス コート・デュ・ローヌ地方のワインです。品種は、シラーとグルナッシュ。POPにあった「栓を開けてから30分後が飲み頃」という言葉に惹かれました。こちらも力強いワインでしょう。

価格:1342円(税込)

 

アンリ・エーラール ピノ・ノワール

最後は、フランス アルザス地方のピノ・ノワールアルザス地方といえば、白ワインのリースリングが有名ですが、冷涼な気候のため、赤ワインのピノ・ノワールも美味しいです。

価格:1628円(税込)

 

ちなみに、この日は2本以上購入で5%引きセールでした。カルディはこういったセールが多いのでありがたいです。カルディはデイリーワインをリーズナブルに購入できるのでオススメです。

 

 

 

 

【景気動向指標】米 購買担当者景況指数(PMI)9月 レビュー

米国の景気動向を表す指標の一つ「購買担当者景況指数(PMI)」が、9月23日に米S&Pグローバル社から発表されたので、レビューいたします。

購買担当者景況指数(PMI)とは?

企業の購買担当者にアンケートし数値化したもので、一般的にPMIの値が50を上回ると好景気拡大、50を下回ると景気後退と言われています。

PMIの調査主体は、S&Pグローバル社(米国)やIHS Markit社(英国)などが有名どころで、対象は世界各国です。一方、似たような指数で「CPI」がありますが、こちらは全米供給管理協会(ISM)が調査主体で、調査対象は米国のみです。

 

9月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値

総合PMI 49.3(前月 44.6)

 

50を下回ったものの、8月よりマイナス幅が改善しました。新記受注指数が51.2(前月47.4)と持ち直し、投入価格指数は66.8(前月70.5)と依然高水準にあるものの、サプライチェーンボトルネックが解消しつつあることから減少となりました。

 

個人投資家として

米国で強烈にインフレが進む中で、企業は持ち堪えているというのが第一印象です。

元々のインフレ原因の一つである「コロナ禍によるサプライチェーン混乱」が解消しつつあるのは、インフレが和らぐ要因となりうるものと思います。

一方で、賃金上昇や家賃など生活費の上昇によるものがインフレ原因ともなってきており、依然予断を許さない状況は変わらないと思います。

インフレ退治の金利上昇局面において景気減速が懸念されるので、景況感の定期的なチェックは大事と思います。

【株式投資】注目のFOMC(9月)結果!

世界中の投資家・市場関係者たちが注目するFOMCの9月会合が終わりました。ポイントを3つに絞りお伝えいたします。

  1. 9月利上げ 0.75%(通常の3倍
  2. ドットチャート
  3. インフレ率 2%コミット

そもそもFOMCとは

Federal Open Market Committee(連邦公開市場委員会)の略で、米国の金融政策を決定する会合のことで、最高意思決定機関です。米国の中央銀行であるFRB(米連邦準備理事会)が開き、今後の金融政策や政策金利(詳しくいうと、フェデラルファンドレート)の誘導目標を決定します。

 

フェデラルファンドレート(FF)とは、FRBに預け入れる準備金(フェデラルファンド)が不足している銀行が、他の銀行から無担保で資金を借りるときに適用される金利のことをいいます。政策金利としての意味合いが強い短期金利の「指標」となっており、民間銀行はFF金利に利回りを乗せてお金を貸し出すので、実質的に市場の短期金利と近い形になります。

 

 

9月利上げ 0.75%(通常の3倍

3会合連続の0.75%利上げとなりました。通常の利上げは0.25%ずつ行われます。通常の3倍の0.75%利上げというのは非常に稀で急速な利上げです。それが3会合連続なので、2022年の金融引き締めは相当急速で厳しいものであります。

 

ただ、事前の予想通りの結果であったため、数値としてのサプライズはなかったと思います。

 

ドットチャート

ドットチャートとは、FOMCのメンバーがFFレートの今後の見通しを予想したものを散布図化したもので、FOMC会合の際に発表されます。

 

発表されたドットチャートによると、2022年末には4.4%2023年中に4.6%になると見込まれています。以前の予想では、2022年末には3.5%程度、2023年中は3.75%程度で早ければ2023年内に利下げが始まるだろうという見通しでした。

 

より厳しい金利上昇と、高い金利水準をある程度保たなければいけないという見通しとなっており、この点について市場はサプライズとなっている形です。

 

インフレ率 2%コミット

パウエルFRB議長は、「インフレ率を 2%の目標に戻すことに強くコミットしている」との発言がありました。8月のジャクソンホール会合に続き、物価の安定は経済の基盤であり、FRBの使命であることをあらためて伝えた形です。

 

過去の経験上、早まった政策緩和(利下げ)はインフレを長期的に根付かせてしまうことから、しばらくの間制限的な政策スタンス(つまり利上げ)を維持するともあらためて発言しています。

 

現在の金融政策によって、景気が悪くなっても、今インフレ退治をしっかりやらないと、後々取り返しがつかないことにならないように行動すると宣言している形です。これは、さすがアメリカだなと思います。現在重要なポストにいる人たちは、「今」痛みを強いることをなかなか決められないのが普通だと思うからです。この点について、FRBはとても誠実で、強いリーダーシップを発揮していると感じます。

 

個人投資家として

8月のジャクソンホール会合から、発言している主旨は変わらない(厳しい姿勢)という印象です。ある意味予想通りの結果でありましたが、今後の見通しについて、より厳しく長くなることが示されたのが、1番の内容かと思います。

 

中立金利と呼ばれる「景気を熱しもせず、冷ましもしない」ちょうどいいFF金利2.5%と言われています。先に書いた通り、9月の利上げで3.15%となり、中立金利を超え、景気を冷やすレベルに達しています。それが2022年末に4.4%、2023年中には4.6%の見通しですから、景気が悪化していくことを想定すべきと考えています。

 

個人投資家の良いところは、無理にポジションを取らなくていいところです。プロの機関投資家は、どんな環境であれ利益を出すことを求められますが、個人投資家は厳しい経済環境の時は無理してポジションを取らなくていいのです。

 

一方で、どこが底でどこが天井かは誰にもわかりません。ゆえに、コア部分のインデックス投資は淡々と積立を継続し、サテライト部分の個別株については、ポジションを減らし、今後の下落相場に耐えれる守りのポジションでしばらくいるつもりです。

 

※投資は個人の責任で実施お願いいたします。

 

 

 

 

 

 

日本消費者物価指数(CPI) 8月レビュー

日本消費者物価指数(CPI) 8月が発表されたので、レビューします。

 

日本 消費者物価指数(CPI)とは?

総務省が毎月発表している個人消費の物価動向を示す指標です。品目別の購買傾向の変動がわかり、インフレを測定する重要な手段となります。

 

消費者物価指数は、国際労働機関(ILO)が国際基準を定め、世界各国は国際基準にしたがい作成されます。日本では3つの指数があり、総合指数と、価格変動の大きな生鮮食品を除いた総合指数生鮮食品とエネルギーを除いた総合指数があります。

 

ちなみに、アメリカでは2つの指標が用いられ、総合指数と価格変動が激しい食品とエネルギーを除いたものがコア指数と呼ばれます。

 

日本 消費者物価指数(CPI)8月の発表値

▼前年比

 総合指数 +3.0%(市場予想+2.8%、前月+2.6%)

 生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数 +1.6%(市場予想 不明、前月+1.2%)

 

▼前月比

 総合指数 +0.3%(前月+0.4%)

 生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数 +0.2%(前月+0.5%)

 

市場予想を上回る形で、日本でもにインフレが着々と進んできた形です。品目別で大きいのは、食用油で対前年比39.3%と4割近く価格が上昇しています。食品をはじめ、電気代+21.5%、ガス代+20.1%と、生活の基盤となる支出の価格が増えていることを示しています。

 

日銀の目指すインフレ率は「2%」でありますが、今回のインフレ率3.0%で目標を達成しているかというと実は違うと言われています。

 

日銀はそもそもなぜインフレ2%を目標にしているかというと、日本は失われた30年でデフレスパイラルからなかなか抜けることが出来ていないからです。デフレスパイラルとは、景気が悪い→価格の安いもの中心に売れる→企業の収益が上がらない→給料が上がらない→生活苦しいから価格の安いものを買うことの繰り返しで、不景気から脱出できない状態のことです。

 

デフレスパイラルと逆のスパイラル(需要増える→物価上がる→企業収益上がる→給料増える→需要増える)にすることで、日本経済を成長させたいという狙いなのです。給料のなかなかあがらない一般庶民からすると、「物価高騰を目指すとは庶民の気持ちがわかっていない」などの論調になりがちですが、これは近視眼的すぎだと思います。

 

2%という数値が正しいかどうかはわからないですが、日銀の黒田総裁が2013年に就任してまもなくこの目標を掲げ、この間インフレ率は2%にほど遠く、約1%で推移してきました。つまり、デフレから脱却できていなかったということです。

 

これが直近、今回のCPIでも3%のインフレ率が示されました。これで日銀の目標達成かというと、そうではないところが難しいところです。理由は、現在のインフレがコストプッシュ型インフレだからです。

 

もともと日銀の目指していたインフレは、好景気によりモノがよく売れることで需要が供給を超え、モノの値段が上がる需要サイド要因のインフレ(ディマンドプルインフレ)でした。現在のインフレは、原材料や資源価格の上昇など供給サイドの要因で起こっています。日本は資源輸入国家ですから、資源価格上昇は日本にとってはあまりありが対ことではありません。

 

世界的にインフレが進む中で、日本はまだ3%というインフレ率ですんでいるのは、企業が痛みを吸収し、原価上昇分を製品の価格に転嫁できていないからです。ニュースでは、さまざまな価格が上がっていると取り上げられていますが、世界的に見るとそうでもないのです。

 

企業の収益が悪化すると、賃金は上がらず、モノがあまり売れず、不景気から抜け出せないのです。そういう意味で、現在のインフレ率3%は目標としていたものとは違う、あまりよくないインフレ上昇ということになります。