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エヌビディア(NVDA)株価急落 2022年9月1日

 米エヌビディア(NVDA)の株価が急落しました。9月1日の終値で139.37$、1日で11.57$(-7.67%)の大幅下落です。

 NVDAはGPUで世界トップシェアの大手半導体メーカーです。GPUは、CPUに比べ画像処理能力が高く、ゲーム用PCに多く採用されています。直近の同社売上では、データセンターでの売上がゲーム売上を超えたことが話題になりました。CPUに比べ並列演算に強いとされ、AI処理に長けているため、AWSなど世界のデータセンターでの需要がとても強いのです。

 

 そんな中急落した原因はなんでしょう?

 

原因

 対中輸出 米当局承認が必要の報道です。主力商品の「A100」とこれから発売予定の「H100」について、中国の顧客への販売に米政府の承認が必要との通知を受け取ったことを、同社が8月31日の規制・監査当局への届出で明らかにしたものです。米当局は、軍事転用の可能性を懸念しているということです。

 

 一方で、「H100」の製品開発に必要な技術を中国に移すことについて、米当局は許可を出したそうです。NVDAは香港に所有する施設を通じて、1年後の2023年9月1日まで輸出ができることになったようです。

 

影響は?

 NVDAは8月31日、輸出規制が今四半期売上高に4億ドル(約560億円)の下押し圧力になると発表しています。NVDAの5〜7月期決算では、67億ドルの売上だったので、約6%の売上減少になります。

 

 それでも同社は十分な売り上げと利益を出していますが、影響は当然今四半期だけのものにならないと想定されるため、今後の同社行方を案じた投資家たちが、株を売却した形になります。

 

今後どうなるのか?

 米中対立はしばらく続くのは間違いないでしょう。ロシアのウクライナ侵攻をタービングポイントとして、台湾を巡った米中の軍事摩擦は日に日に増して行っています。その中での今回の規制だと思います。

 

 同社のGPUは、先にも述べたとおり「AI」に強いため、データセンター需要、IoT、メタバース、車両自動運転など、今後あらゆる分野で同社のGPUが使われることが期待されています。今後更なる飛躍(業績拡大)が期待されている銘柄であります。

 

 先の5〜7月決算で、ゲーム需要の大幅減少が伝えられました。これはロシアへの出荷停止や、中国のコロナでの経済状況悪化が影響しているのではないかと言われています。その分をデータセンター需要が補って高成長していますが、株価は軟調です。

 

 将来的に成長を続けていくことは揺らいだわけではありません。少なくても自分はそう考えています。同社の高い技術ゆえに仇になってしまった形です。株価はしばらく軟調になることが想定されるので、今同社の株を買うのはリスクが高いと思います。ただ繰り返しになりますが、将来的に成長すると市場全体が信じることができれば、どこかで反転する可能性は高いと思います。反転した際に買うことができれば大きく利益を上げられるかもしれません。

 

 同社の技術が平和で便利な世の中のために使われていくことを心から願います。

 

※あくまで投資は自己責任でお願いいたします。