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【株式投資】注目のFOMC(9月)結果!

世界中の投資家・市場関係者たちが注目するFOMCの9月会合が終わりました。ポイントを3つに絞りお伝えいたします。

  1. 9月利上げ 0.75%(通常の3倍
  2. ドットチャート
  3. インフレ率 2%コミット

そもそもFOMCとは

Federal Open Market Committee(連邦公開市場委員会)の略で、米国の金融政策を決定する会合のことで、最高意思決定機関です。米国の中央銀行であるFRB(米連邦準備理事会)が開き、今後の金融政策や政策金利(詳しくいうと、フェデラルファンドレート)の誘導目標を決定します。

 

フェデラルファンドレート(FF)とは、FRBに預け入れる準備金(フェデラルファンド)が不足している銀行が、他の銀行から無担保で資金を借りるときに適用される金利のことをいいます。政策金利としての意味合いが強い短期金利の「指標」となっており、民間銀行はFF金利に利回りを乗せてお金を貸し出すので、実質的に市場の短期金利と近い形になります。

 

 

9月利上げ 0.75%(通常の3倍

3会合連続の0.75%利上げとなりました。通常の利上げは0.25%ずつ行われます。通常の3倍の0.75%利上げというのは非常に稀で急速な利上げです。それが3会合連続なので、2022年の金融引き締めは相当急速で厳しいものであります。

 

ただ、事前の予想通りの結果であったため、数値としてのサプライズはなかったと思います。

 

ドットチャート

ドットチャートとは、FOMCのメンバーがFFレートの今後の見通しを予想したものを散布図化したもので、FOMC会合の際に発表されます。

 

発表されたドットチャートによると、2022年末には4.4%2023年中に4.6%になると見込まれています。以前の予想では、2022年末には3.5%程度、2023年中は3.75%程度で早ければ2023年内に利下げが始まるだろうという見通しでした。

 

より厳しい金利上昇と、高い金利水準をある程度保たなければいけないという見通しとなっており、この点について市場はサプライズとなっている形です。

 

インフレ率 2%コミット

パウエルFRB議長は、「インフレ率を 2%の目標に戻すことに強くコミットしている」との発言がありました。8月のジャクソンホール会合に続き、物価の安定は経済の基盤であり、FRBの使命であることをあらためて伝えた形です。

 

過去の経験上、早まった政策緩和(利下げ)はインフレを長期的に根付かせてしまうことから、しばらくの間制限的な政策スタンス(つまり利上げ)を維持するともあらためて発言しています。

 

現在の金融政策によって、景気が悪くなっても、今インフレ退治をしっかりやらないと、後々取り返しがつかないことにならないように行動すると宣言している形です。これは、さすがアメリカだなと思います。現在重要なポストにいる人たちは、「今」痛みを強いることをなかなか決められないのが普通だと思うからです。この点について、FRBはとても誠実で、強いリーダーシップを発揮していると感じます。

 

個人投資家として

8月のジャクソンホール会合から、発言している主旨は変わらない(厳しい姿勢)という印象です。ある意味予想通りの結果でありましたが、今後の見通しについて、より厳しく長くなることが示されたのが、1番の内容かと思います。

 

中立金利と呼ばれる「景気を熱しもせず、冷ましもしない」ちょうどいいFF金利2.5%と言われています。先に書いた通り、9月の利上げで3.15%となり、中立金利を超え、景気を冷やすレベルに達しています。それが2022年末に4.4%、2023年中には4.6%の見通しですから、景気が悪化していくことを想定すべきと考えています。

 

個人投資家の良いところは、無理にポジションを取らなくていいところです。プロの機関投資家は、どんな環境であれ利益を出すことを求められますが、個人投資家は厳しい経済環境の時は無理してポジションを取らなくていいのです。

 

一方で、どこが底でどこが天井かは誰にもわかりません。ゆえに、コア部分のインデックス投資は淡々と積立を継続し、サテライト部分の個別株については、ポジションを減らし、今後の下落相場に耐えれる守りのポジションでしばらくいるつもりです。

 

※投資は個人の責任で実施お願いいたします。