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スタートアップ大国アメリカの企業バイブル|「起業マインド100」を読んだ感想

「スタートアップ大国のアメリカで起業のバイブルと称される本」のフレーズに惹かれで読んでみました。著者は、ケヴィン・D・ジョンソン氏で、連続起業家です。学生時代、NASAの奨学生としてコンピュータサイエンスを学んだと言うことで、「あー、特別な人なんだな」とか「この人だからできたことでは?」などと思いますが、読んでみると数々の失敗を経験されています。

 

本の中では、マインド的なことから具体的な戦略まで書かれています。失敗の経験談から学んだことが多く語られており、学べる点が多くあります。なかでも特に参考になった3点をご紹介したいと思います。

 

この本を読んで学んだこと

01 何もしないでお金を稼ぐ

02 アイデアの独創性ではなく実行力

03 不景気は絶好のチャンス

 

01 何もしないでお金を稼ぐ

いきなり誤解を生みそうな言葉ですね。これは「働かない」ということを言っているのではなく、自分抜きでも回る仕組み作りや、テクノロジーを利用して自動化するなど、自分や特定の人に依存しない仕組みを作ることで、人に任せてもお金を稼げる状態にするということです。

 

著者はむしろ、働くときは猛烈に働くことが必要だといっています。軌道に乗せて、仕組み作りができると、あとは自分が何もしなくてもビジネスが回るという状態を作り出すことが、自分の時間を確保することにつながるということですね。そこで空いた時間を自分しかできない仕事や、一番集中すべき仕事に取り組むことで、より成長できるということだと思います。

 

金の卵を産むガチョウを育てることで、経済的自由が近づき、時間も増え、真の自由になれるということだと思います。

 

02 アイデアの独創性ではなく実行力

イデアと実行のあいだには、グランドキャニオンほどの溝がある

成功した人を見て、「そんなことは自分も昔から気づいていたよ」「たまたま運が良かったからでしょ」「才能があったから成功した」なんていう人がいると思います。もしかしたら、自分自身も気付かぬうちにそういう考えをしてる時があるかもしれません。

 

この本が伝えているのは、いかに優れた知見やアイデアを持っていたとしても、実行に移さなければ何の価値も産まないということです。「失敗するかもしれない」「無駄になるかもしれない」「もっといい方法があるかもしれない」「人に笑われそう」「そんな時間はない」などなど、やらない・やれない理由は、いくらでも出てきます。

 

やれない理由ではなくやれる理由を見つけて行動に移し、失敗し笑われ、努力を重ねるからこそ辿り着くのが成功です。中には、本当に運だけで成功することもあるかもしれませんが稀でしょう。ほとんどの成功は、地道な努力の積み重ねから生まれるものです。

 

成功した一面だけ見てはいけないということです。その裏にある行動力と努力、そこに目を向けて、自分にもできそうなことを学び取る、これが大事なんだと思います。

 

03 不景気は絶好のチャンス

2012年現在、インフレや金融引き締めで不景気が近づきつつある状況で、とても気になるフレーズです。GAFAを代表とする米企業も不況下の中で生まれ成長してきました。不況下では、世の中にさまざまな「不満」があふれます。その不満をテクノロジーや新しいアイデアで解決することを目指すからこそ、世の中の多くの人から支持されるのだと思います。

 

悲観主義者はどんな機会にも困難を見出す。楽観主義者はどんな困難にも機会を見出す

英国の元首相 ウィストン・チャーチルの言葉です。先のやれる理由を見つけるというところにもつながりますが、どんな困難な中にも機会(チャンス)を見つけてトライする起業家が成功するということでしょう。

 

考え方一つで行動が変わる。行動が変わることで人生が変わる。

 

頭ではわかっていてもなかなか行動できないのが人の常です。それでも本書から学んだことを、これからの人生に役立てていきたいと思いました。考え方を変えるのにお金はかからないですしね。

 

本書は、起業家を目指す人でなくても学べる点がいくつもあると思いますので、気になった方はぜひ読んでみてください!